オフショア開発の事例を紹介!オフショア開発で成功しやすい業種とは!?

オフショア開発の事例を紹介!オフショア開発で成功しやすい業種とは!?

日本ではオフショア開発を導入する企業も増えています。ただ、そのすべてが成功しているわけではありません。オフショア開発でうまくいく業種・業界とは、一体どのようなものなのでしょうか。委託前にしっかりと確認しておくことがおすすめです。
そこで、この記事ではオフショア開発に向いている業種や盛んに行われている事例について紹介します。

目次:

1.オフショア開発に向いている事業とは?

オフショア開発は海外への委託となるからこそ、言語や文化の壁があって失敗する事例が多いとされています。オフショア開発を成功させるためには、事業の向き不向きをあらかじめ把握しておくことが大切です。
ここでは、オフショア開発で成功しやすいプロジェクトやプロダクトの種類について見ていきましょう。

1-1.大規模・長期的なプロジェクト

オフショア開発は人月が大きいプロジェクトのほうがコスト的なメリットを得られやすいとされています。人月とは、1人で1カ月あたり達成できる作業量のことです。
ですから、国内で行うと高額な人件費がかかる場合には、オフショア開発を積極的に取り入れると良いでしょう。これはコミュニケーションの円滑化や、発注先のプロジェクトの理解などにも一定の時間が必要となることも関係しています。大規模・長期的なプロジェクトであれば、このような交流や理解を深める時間を確保できます。

反対に、小規模・短納期のプロジェクトの場合は、事前に入念な下準備を済ませておかないと、コストメリットを得にくくなってしまうでしょう。そのうえ、場合によっては準備不足で納期に間に合わず失敗するリスクもあります。

1-2.環境依存でないプロジェクト

一般的に、オフショア開発は日本独自のルールが採用されているシステム開発のプロジェクトには不向きだとされています。具体的にいうと、日本で使用する業務システムなどはあまり向いていません。その理由は、海外の委託先に一から説明をしなければならないためです。日本であれば常識的に実装すべき仕組みやビジネスルールも、海外ではイレギュラーな対応となる可能性があります。

こうした環境依存の高いプロジェクトは、仕組みやビジネスルールを洗い出してすべて説明するための手間がかかります。もしも環境依存度の高いプロダクトの発注をするのであれば、仕様書をしっかりと作り込む必要があるでしょう。エンジニアが業務フローに従ってコードを書くだけで一通り完成するといった形にすると安心です。

1-3.シンプルなプロダクト

開発するシステム・ソフトウェアのロジックが単純なものは、オフショア開発に向いています。シンプルなプロダクトは海外エンジニアの理解をスムーズに得やすく、仕様が想定したものと大きく違うという事態が起こりにくいためです。内容が複雑ではない分、説明も簡素化されるのでコミュニケーションコストも抑えられます。
特にデータ分析や計算が中心となるR&Dプロダクトなどはオフショア開発との相性が良いとされています。数学的な知識や能力のみが要求されるものであれば、齟齬が生じるリスクを低減できるでしょう。加えて、大量のデータ解析やロジックがシンプルという点からAI開発もオフショア開発に向いています。

1-4.現地でも使われているプロダクト

発注先にもあって利用されているような世界的に有名な定番プロダクトであれば、オフショア開発でも大きな失敗は少ないでしょう。具体的には、ECサイト・コーポレートサイト・ソーシャルアプリなどが挙げられます。
オフショア開発での発注数が多いプロダクトは海外エンジニアにとっても仕様を把握しやすく、コーディングに慣れているため開発がスムーズです。反対に、発注先の現地であまり使われていないプロダクトの開発は、エンジニアがスムーズに仕様を理解しにくいリスクが高まります。このようなプロダクトは避けたほうが無難でしょう。

2.オフショア開発が盛んな事業・業界など

オフショア開発に向いている事業は、海外への開発委託が盛んに行われています。具体的にどのような事業・業界でオフショア開発が行われているのか、チェックしていきましょう。

2-1.Webシステム

企業ホームページなどのWebサイトやオウンドメディア、ECサイトや予約サイトなどはオフショア開発での発注が多くみられます。このようなWebシステムは特殊な仕様でなければ、海外エンジニアでもスムーズに開発できるでしょう。
ただし、日本と海外とではデザインの好みや配置などに違いがみられるケースがあります。そのため、UIなどのデザイン部分は日本人デザイナーに任せることも一案です。なじみの良いデザインを意識することで日本人ユーザーの心をつかみやすくなります。コーディング部分は海外アウトソーシングすることで、短納期かつ低コストで開発を行えます。

2-2.AI(人工知能)・機械学習

アメリカや中国ではAI開発に力を入れている一方で、日本は人材・コストの不足に悩まされています。このような人材・コストの不足を解消するため、AI開発を委託する企業が増えているのです。
オフショア開発の発注先として人気の高いベトナムでは、AIや機械学習の開発が盛んです。これらの開発経験を豊富に持つエンジニアも多くいます。オフショア開発によってこのような優秀なエンジニアを確保し、コストも削減することができます。AI開発はロジックもシンプルなため、オフショア開発に向いているプロダクトです。

2-3.ソフトウェア・アプリ開発

一般的なソフトウェア開発だけではなく、スマートフォンアプリでもオフショア開発を導入する企業が増加傾向にあります。これはインターネットの普及にともない、ソーシャルゲームやSNSなどの需要が高まっていることが関係しています。オフショア開発によって、アプリ開発における人件費を効果的に抑えられるでしょう。
特に、アプリの海外展開を狙っている場合は、英語を公用語とする国での開発は大きなメリットとなります。海外に開発拠点を持ち現地のエンジニアに委託することで、言語や文化に応じたマーケティング・ローカライズを行いやすくなります。

2-4.VR関連

日本には独自の歴史的建造物や文化など、VRに向いている魅力的なコンテンツが豊富にあります。一方で、こうした国内のVRに関する開発ノウハウや熟練エンジニアが不足していることが難点です。オフショア開発によってノウハウの豊富な人材を確保し、低コストでVR開発を行える可能性があります。
特に、日本独自のコンテンツを楽しめるようなVRアプリを開発し、海外展開を目指す場合にも好都合でしょう。現地のエンジニアに委託することで言語の問題を解消でき、コンテンツの強みを生かせます。VR技術は医療や災害救助をはじめとした幅広い分野で活躍が期待されています。

2-5.テスト工程

オフショア開発として、テスト工程のみを海外に委託する企業も多くみられます。テスト工程を海外アウトソーシングすることで、エンジニアの負担を減らすことが主な目的です。場合によっては、コストが安く済む場合もあります。
また、オフショア開発を請け負う企業のなかには、テストを専門的に行うところもあります。このような専門的な企業に委託することで、信頼性とコスト削減の両方を図れるでしょう。テスト仕様書やテストケースの作成、さらにテストの実行までを一括して委託することもできます。

2-6.システム運用・保守

既存のWebサービスやシステムの運用・保守は、日本国内で行うとコストが高くつきやすいとされています。システムの仕様を海外エンジニアに理解してもらったり引き継ぎをしたりするのには多少の時間と手間はかかるでしょう。しかし、長期的に考えるとコストダウンにつなげられる可能性があります。
また、システムの運用・保守は新規開発ではないため、共同作業がほとんどありません。そのため、時差やコミュニケーションの問題が発生しにくく、オフショア開発を成功させやすいといわれています。

2-7.R&D

研究開発、いわゆるR&Dの分野もオフショア開発が盛んです。事業の成長のためにR&Dは不可欠なものです。しかし、R&Dに必要なコストや人材が足りない企業も少なくありません。こうした資金や人材不足を解消するため、優秀な人材を低コストでそろえられるオフショア開発を取り入れる企業が増えているのです。
オフショア開発にはR&Dに適した「ラボ型開発」があります。ラボ型開発によって半年や1年など一定期間の契約を結び、自社専属の研究開発チームを低コストで継続的に持つことができます。信頼できる専属チームのもと、開発を進められるでしょう。

3.オフショア開発に向いていそうな業務ならぜひ一度は検討を

オフショア開発は海外委託向きのプロジェクトやプロダクトが成功しやすい傾向です。オフショア開発が盛んな事例はWebシステムやソフトウェア開発などの古くからあるものに加えて、AIやVRなどの比較的新しい分野も含まれます。
NSMはシステム開発の実績が豊富な独立系Sierで、ベトナムでオフショア開発を行っています。デザイナーは日本人、開発はオフショア開発などハイブリットな依頼が可能です。一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

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参考:

  • 【アグリプロジェクトマネジメントで日本の農業をリードする】オフショア開発の向き、不向き
  • 【Vietnam Storyteller】オフショア開発のメリット・デメリット、向き不向き、悩み
  • 【アプリ開発ラボマガジン】<2分で読める>オフショア開発で相性の良い案件とは
  • 【deha magazine】オフショア開発とは|知っておきたい課題と現状、開発国別のコスト相場を解説
  • 【オフショア開発ガイド】HP作成
  • 【オフショア開発ガイド】オフショア開発の委託先となる「業種」を選ぶ
  • 【オフショア開発ガイド】ソフトウェア開発
  • 【オフショア開発ガイド】スマートフォンアプリ開発
  • 【オフショア開発ガイド】VR開発
  • 【オフショア開発.com】VR/ARのオフショア開発について
  • 【オフショア開発ガイド】ソフトウェアテスト
  • 【案件評判BLOG】テスト工程を理解する!テストの種類や役割、技法について解説します!
  • 【オフショア開発Navi】運用・保守もオフショアで!オフショア開発で委託できる業務内容とは

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