オフショア開発は難易度が高い?失敗する原因と対策を徹底解説

オフショア開発は難易度が高い?失敗する原因と対策を徹底解説

費用さく制限や柔軟な対応を求めて、「オフショア開発」を検討する企業も多くみられます。ただ、オフショア開発は失敗しやすいとされており、導入は慎重に行うことが重要といえます。オフショア開発を成功させるためには、どのようなことに留意すれば良いのでしょうか。そこで、この記事ではオフショア開発の失敗例や成功するためのポイントについて解説します。

目次:

1.まずは心構えが大事!オフショア開発に臨むにあたっての注意点

前提として、「オフショア開発は難しいもの」だと捉えておくことが重要になります。
オフショア開発に限らず、どのようなビジネスにも失敗のリスクはあるものです。したがって、リスクの可能性を加味したうえで本当にオフショア開発が必要なのかどうか、まずはじっくりと企業内で検討する必要があるでしょう。
それに、国内で日本人が開発をするとしてもマネジメントは難しいものです。それを文化や言語が異なる海外に依頼するとなると、どうしても文化の違いによる問題が生じやすくなります。

オフショア開発を導入する目的として挙げられることが多いのは、やはりコスト削減です。しかし、コストの安さだけに気を取られ、安易にオフショア開発を選択することは避けたほうが良いでしょう。なぜなら、コストを抑えられたとしても、成果物のクオリティがあまりにも低いと費用対効果が合わなくなってしまうためです。
コストと求めるスキルを天秤にかけ、バランスを考えてオフショア開発に臨むことが大切です。安さだけに注目せず、委託予定のオフショア開発会社の実績についてしっかりと事前調査を行いましょう。

2.オフショア開発でよくある失敗例とは

オフショア開発で失敗したという事例は後を絶ちません。具体的にどのような原因があるのか、代表的な失敗パターンについて見ていきましょう。

2-1.コミュニケーションが上手く取れない

オフショア開発は海外への委託となるため、担当者とのコミュニケーションが上手く取れないことによる失敗が多くみられます。日本でオフショア開発を行うベトナムの会社は、営業やSEをベトナム人が担当しているケースが多い傾向です。そのスタッフによってレベルは異なるものの、日本語が堪能な人や商習慣を理解している人はあまり多くありません。
したがって、開発の仕様や設計を説明しても、言語の変換が上手くいかずにニュアンスが変わってしまうことが多いのです。すると、設計書通りの成果物ができず、大きな手戻りになるといったトラブルが発生しやすくなります。

海外への委託は言語の壁があるぶん、どうしても意思の疎通が難しいのです。円滑にコミュニケーションが取れない場合、結果的にコストが大きくなり、オフショア開発のメリットを得られなくなるため注意が必要です。

2-2.成果物の品質が悪い

オフショア開発では、成果物の品質に関する問題が発生しやすい傾向にあります。
たとえば、成果物を確認するとデザインが違っていたり、機能要件を十分に満たしていなかったりするケースが挙げられます。要望と異なることに早く気が付けば修正できますが、すでに完成してしまったものは手戻りの損失が大きくなってしまうでしょう。
特に、このようなトラブルは委託先に仕事を丸投げした場合に起こりやすくなります。その国によってどうしても文化や感覚の違いがあるため、依頼後に放置するとどんどん理想のイメージとかけ離れてしまう可能性が高まるのです。こまめに確認を行わないことが、こうしたトラブルを招く大きな要因となるため注意が必要です。

加えて、動作こそしているもののコードの品質が悪いケースも多くみられます。
コードの質が悪いとパフォーマンスに影響が出やすく、エラーが出たときのメンテナンス作業にも時間がかかる原因になり得ます。オフショア開発を担当するエンジニアの質はさまざまです。後々のメンテナンスの手間などを考慮すると、委託前にきちんとエンジニアのレベルや成果物の品質について下調べしておく必要があるでしょう。

2-3.納期が守られない

オフショア開発では納期が守られないケースが散見されます。というのも、外国人は日本ほど納期を厳格なものとして捉えていないことが多いためです。したがって、スケジュールに遅れが発生してもそれほど危機感がなく、その結果納期が遅れてしまうことも珍しくありません。日本企業と海外企業とではこうした納期に関する認識の違いがあることを念頭に置く必要があるでしょう。それにともない、仕事のやり方にも温度差が生じるケースがあります。

例として、ベトナム人は基本的に残業をしない文化が根付いています。そのため、スケジュールが遅れていても残業をしてまで「仕事を終わらせよう」と考えるケースは少ないのです。あくまでも就業時間内に、自分がやれる範囲の仕事だけを行う傾向です。
日本人のように「納期厳守」「残業をすれば仕事が終わる」というような必死で仕事をするスタイルを期待すると、齟齬が生じてしまいます。こうした考え方の違いから、プロジェクトが円滑に進まないことがあります。

3.オフショア開発を成功させるためのコツ

オフショア開発を成功させるためには、いくつかポイントがあります。コミュニケーションの取り方や進捗管理など、成功のためのポイントについて詳しく見ていきましょう。

3-1.コミュニケーションの仕方を工夫する

オフショア開発はコミュニケーションの仕方がキーポイントとなります。日本語で意思を伝える際は、なるべく簡単な言葉を意識することが重要です。1つの文章をできるだけ短く、コンパクトにして伝えましょう。加えて、メールなどで気になることを聞く際は、質問事項を設けておくとわかりやすくなります。
また、オフショア開発ではチャットやメールといったツールを使い、文字でのやり取りがメインになることもあるでしょう。

文字だけのコミュニケーションで意思疎通が思うようにいかない場合は、ビデオ会議で補足説明をすることも良い方法です。声や表情など伝わる情報が増え、コミュニケーションの円滑化を図れます。オフショア開発を成功させるためには、最低でも週1回程度はビデオMTGを開催し、密なやり取りを行うことがおすすめです。場合によっては直接現地に足を運び、実際の業務の様子を確認すると良いでしょう。自らの目で確かめることで状況を理解でき、お互いの信頼関係の構築にもつなげられます。

3-2.進捗管理を可視化する

オフショア開発を成功させるためには、進捗管理の明確化も重要です。というのも、オフショア開発では委託先との距離的な問題もあり、開発がブラックボックス化するリスクがあるためです。電話やメールだけでは十分な進捗状況を確認できず、ブラックボックス化が進む原因につながります。
進捗を正確に管理するためには、依頼主側でフォーマットを用意して報告をするというルールを設けると良いでしょう。たとえば、毎日の始業時や終業後に報告を行うなどのルールを取り決め、管理を徹底するのです。これにより、認識のズレを防ぎやすくなります。

さらに、進捗の裏付けとして実際の設計図やソースコードのチェックもあわせて行うと安心です。継続的な依頼を考えている場合は、ラボ開発を採用するのも良いでしょう。ラボ開発であれば信頼できる開発メンバーを確保でき、進捗を可視化しやすくなります。

3-3.日本語でサポートしてくれる開発会社を選ぶ

オフショア開発は営業やSEが外国人であるケースが多くみられます。しかし、担当者が日本人であれば意思疎通が図りやすく、円滑にコミュニケーションを行えます。オフショア開発をスムーズに成功させたいのであれば、日本語でサポートしてくれる開発会社に任せることがおすすめです。
NSMは日本の開発会社がフロントで顧客対応を行っており、安心して相談や依頼を行えます。日本人が営業やSEを担当しているため、開発コストを抑えながらも円滑にコミュニケーションを取ることが可能です。加えて、NSMでは設計書やソースコードのチェックを日本側で実施しています。低コストで安全かつ確実なオフショア開発を行えることがメリットです。

4.オフショア開発は決して簡単ではない!信頼できる開発会社に相談を

オフショア開発は文化が大きく異なる外国人との仕事になるからこそ、さまざまな面で課題が生じやすく難しいとされています。課題が多く簡単なものではないからこそ、あらかじめリスクを把握して対策を立てておくことが重要です。
NSMは豊富なシステム開発の実績を持ち、システム導入から運用支援まで全面的なサポートが可能です。オフショア開発に関する悩みがある場合は、相談してみてはいかがでしょうか。

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参考:

  • 【LOCALAB】なぜオフショア開発は失敗するのか。失敗の原因と成功のポイント
  • 【note】IT業界においてオフショアの大半が失敗する理由
  • 【オフショア開発.com】中国オフショア開発の失敗事例
  • 【ITPROPARTNERS】オフショア開発の課題と失敗する理由を徹底解説
  • 【LIG】オフショア開発の失敗パターンと成功するための6つのポイント
  • 【アプリ開発ラボマガジン】ベトナムオフショア開発の代表的な失敗例3つをご紹介!その原因・対策とは?
  • 【GERALD】オフショア開発はなぜ失敗するのか?失敗事例からその理由と対策を解説
  • 【テレワークナビ】【入門】オフショア開発の問題点と失敗しないための2つの方法を解説
  • 【Kaopiz】オフショア 開発 を失敗させないように努力を続けるカオピーズ
  • 【NSM】NSMの強み

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